インフルエンザといえば、寒さが増してくる11月から流行が始まり、3月ごろまで続く感染症です。
しかし2023年のインフルエンザは、3月を過ぎた5月や6月にも流行し、学級閉鎖の措置をとる都道府県もありました。
そして、季節外れのインフルエンザは続き、ついには過去10年で最も早い「インフルエンザの流行入り」を発表したところも増加しています。
流行の原因や感染対策について今一度見ていきましょう。
日本における季節性インフルエンザの流行時期は、その年によって多少異なります。
ただ皆さんも10月頃になると「そろそろインフルエンザの予防接種を予約しなくては」と考えるように、多くの場合は11月下旬~12月下旬ごろから流行が始まり、翌年の1~2月ごろにピークを迎え、4~5月にかけて患者数が減少するのが一般的でした。
しかし、今年(2023年)は7月時点において例年よりも季節性インフルエンザの発生数が多くなっており、季節外れのインフルエンザが流行している状況にあると言われています。
また、地域によってはインフルエンザによって学級閉鎖や休校が発生しているところも。
今後の感染状況や医療機関の状況によっては、さらに大きな流行となる恐れもあるでしょう。
考えられる主な原因は「免疫力の低下」が挙げられるでしょう。
というのも、インフルエンザウイルスは、変異が頻繁に起こるウイルス。毎年流行するタイプが異なるため、前年に感染していたとしても翌年にインフルエンザにかかるケースも少なくありません。その一方で、このような複数回の感染を経験することにより、インフルエンザウイルスに対する抵抗力が鍛えられるとも言われていました。
しかし、2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、この3年間は大規模な感染対策が行われてきました。
その結果、インフルエンザの流行も一緒に防ぐことにつながり、インフルエンザへの免疫を獲得する機会が少ない状況となっていました。
現在では、以前までのような徹底した感染対策が緩和されたことから、季節外れのインフルエンザ流行へとつながっていったと考えられています。
今年はインフルエンザに加えて新型コロナウイルスも同時に流行すると考えられています。
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