公共施設のトイレットペーパーを勝手に持ち帰るのは違法です。
図書館や駅、商業施設などの公共施設のトイレットペーパーの使用自体は認められていますが、勝手に持ち帰る行為は、「窃盗罪」にあたります。
窃盗罪の法定刑は、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」となるため、注意が必要です。
以上のことを踏まえて、公共施設のトイレットペーパーについて考えてみますと…
(①)設置者である公共施設の所有物のため、「他人の財物」に相当すします。
(②)したがって、公共施設のトイレットペーパーを勝手に持ち帰る行為は、「占有者の意思に反して財物の占有を侵害し、自己の占有に移す」行為に当たります。
(③)また、トイレットペーパーは公共施設のトイレ内に設置されているため、公共施設の所有物であるということは明らかで、犯罪の故意も認められます。
(④)以上のことから、トイレットペーパーを勝手に持ち帰った人には、そのトイレットペーパーを自分や家族のために利用する意思(不法領得の意思)があると認められる場合には、「窃盗罪」が成立するのです。
トイレットペーパーを何個か持ち帰った程度では、逮捕、起訴される可能性は現実的に低いと考えられます。
それは、犯罪の立証が難しいと判断される、もしくは刑罰を与えるほどの悪質性はないと判断されることが多いためです。
ただし、公共施設のトイレットペーパーの窃盗を何度も繰り返していて、常習性があり公共施設側の被害が大きくなっているような場合には、逮捕や起訴される可能性もあるでしょう。
公共施設のトイレットペーパーを持ち帰るという行為は、それがたった1個であったとしても客観的には窃盗罪として成立します。
現実的には逮捕・起訴の可能性が低いとしても、公共施設のトイレットペーパーは、利用客のモラルを信頼して設置されているため、勝手に持ち帰るという軽率な行為は慎みましょう。
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